その他エリア

酒呑み夫婦によるクライミング日記。ボルダリング、ときどきルート。外岩記録、トレーニング日々雑感、コンペ記録などなど。

春のポカポカ瑞牆ボルダー

半年ぶりの瑞牆。
土日で恵那の計画だったが、金曜日の雨により日曜日帰りということで急遽予定変更した。
小川山or瑞牆どちらというF皮さんの提案に、瑞牆をリクエスト。
昨年秋に登りに行った際に超気持ち良かった記憶と、最近公開されたニューエリアに興味津々で、あわよくばF皮さんに案内していただけないかという下心と…が、動機です。

専らジムクライマーの◯井夫妻は色々知らない、外岩にまつわる常識を。

前日に聞いた、「ゲート閉まってるから」。

瑞牆って…





ゲートとかあるんだΣ(・□・;)







着いてから知ったが、10月〜4月25日のあいだ閉まっているらしい。
長距離アプローチに堪える覚悟がない限り、行けるエリアは限定されるとのこと。
ふーんと言いつつ突撃。
ゲート付近に駐車、最も近い山形県エリアまでも、20〜30分歩いた。
車ってすごいんだなー。

さて、お三方(F皮さん、Y田さん、トモくん)は「インドラ」2段がお目当らしい。
わたくし何を打とうかしらと悩みつつ、アップのためみんなとつぐみ岩へ。
まずは10級。
ジムダラーともえ&トモくん、なんと6ヶ月ぶりのトップアウト。
いやー登れてよかった。
その後は更にアップと左の5級を触るも、これが超むずい。
つよつよのお三方も5トライ程かけていた気がする。
私がもごちゃごちゃと探ってみるが、なかなかできない。
隣では、Y田さんがトラツグミ3級のムーブ解決を試みている。

「ちょっとだけ浮気〜♪」

などと言いながら5級にド敗退を喫してを後回しにして合流。
初手の右サイドの他には甘いポッケとリップ付近の皺しかない。
あれこれ探りつつ、5トライ目くらいで何とか立ち上がって皺取って脚上げてクリア。
手が甘い状態のハイステップなのでドキドキした。
その後Y田さんもあっさり落とす。

その間、上の「水蛭子」3段に挑む男性陣の方からは断続的に

「ファー」
「ウォッフォウ!」

などと奇声が響いてきていたが、

「『ナイス』とか全く聞こえないよね…」

とY田さん。
確かに。

様子を見に行くと、正に敗退するところ。
見た目は簡単だが、超難しいらしい。
まぁ3段ですからね…
アップ(?)も終わり、3人はお目当のインドラに挑むことに。

3級1本落としたことに気を良くした私は

「1年半前の宿題回収しよっかなー♪」

と「穴派遣社員」3級を打つためマット1枚背負っていそいそと離脱。
使うホールドもムーブも全く覚えていなかったが、何となくラインは分かるので適当に触る。
2〜3回トライして落ち、更に2〜3回バラしでムーブを固め、再度繋げトライ。
リップ取り後はトップアウトの為に軽くトラバースするのだが、「ここまで来て絶対に落ちまい」とまぁ握り込む握り込む。
何とか回収できたものの、無様だっただろうなぁ…

「何かあっさり落とせたー♪」

と前腕のパンパンぶりを隠しつつインドラ見学へ。

初手取りが第一核心らしく、強いクライマーたちがバンバン落ちる。
トモくんは離陸もできなくなり、気づくとダウンをバッチリ着込み、

「敗退するならいつでも準備オッケーっすよ!」

とか言って見学モード。
全く触るつもりがなかった私もほんの少し参加したが、離陸で精一杯。
Y田さんが結構な精度で止めている。
やっぱり強いなぁ…

後ろ姿はこんなにそっくりなのに。


「『インd』ができた」「『イ』だけで2段ある」「『ドラ』の足がね」などと言いながら宿題を抱えた様子の皆さまと連れ立ち、皇帝岩へと移動。

やはり2段の「皇帝」を打つらしいが、私もこの岩で、是非とも打ちたい課題があった。
皇帝の隣にある、名も無き7級をSDスタートする名も無き2級だ。
穴派遣社員に敗退した1年半前にやはり敗退していた課題で、「どうせならこちらも回収」と欲が出た。
んで、まず7級ができない。
そういえば、前回もそうだったかも…
Y田さんにムーブを探ってもらい、10トライくらいしてなんとか回収。
メインの2級も全然できず、Y田さんとF皮さんにかなり手伝ってもらう。
2人のお陰でムーブは見えたものの、結局登れず宿題のままにしてしまった。

皇帝岩の前には4時間ほど居たが、

「バナナ食ってる」
「バナナはおやつに入りません」
「なるほど」

とか言う訳のわからない会話をしながらバナナ剥いてる時間と30分の昼寝の時間を除いて、
ほとんどずーーーーっと同じラインを打っていた。
後になってみるとかなり執着していた。
その間3人は基本的に皇帝でワイワイセッションしていたが、トモくんは持ち前の食い散らかし精神を発揮して下のトポにないエリアと行ったり来たりしていた。

「ちょっと偵察に」

とか言いながらしっかりマットとブルーシートを持って移動したトモくんを追いかける形で、16時頃全員が下のエリアへと移動。
男性2人は沢の横のハイボール2段、Y田さんは隣の初段を打つらしい。
先ほどの2級打ち込みでヨレヨレの私は見学に徹して写真を撮ったりビスコを食べたり。

その2段。
右カチが甘く次が出ないらしい。
Y田さんの初段も見学に行ったら、そのままうっかり混ざってしまった。
2手ほど進めたが、フィジカル不足からかアンダーからの立ち込みができず敗退。
男性2人も混ざり、F皮さんとY田さんが無事ゲットしたところで撤収ということになった。

朝8時に到着して18時まで、登った登った。
ガラ空きで天気も良く、超快適クライミング。
小川山は激混みだったようなので、瑞牆チョイスは大正解だった。

個人的には3級2本、そのうち1本は宿題回収とまぁまぁ成果も出せて満足。
そういえば、トモくんもいつの間にか「花畑」初段を2撃して成果を挙げていたらしい。
さあついに、ジムクライマーの◯井夫妻が外岩の真の魅力に目覚め出した。
次はどこへ行けるか。

最後になりましたが、車で運んで案内してくださったF皮さん、ムーブやクライミングの極意?を教えてくださったY田さん、ありがとうございました!

2015/3/21-22 フクベデビュー

3月を迎え、ようやくヘタレ夫妻にとっての外岩シーズンインということで、ジムの常連さん仲間であり、根っからの外岩クライマーであるF川さんに、外岩に連れて行ってもらうことに。

コンディション等諸々を考慮して、行き先は岐阜県のフクベに決定。お初の岩場。
 
F川さんのパートナーのY田さんをピックアップしつつ、東京から車を走らせること約6時間、ようやくフクベに到着。
ずいぶん遠くまで来たもんです。

テントを張っていざ出発。
有名なぴっころ(1級)という課題がある岩で、かるーくアップしますか、ちょっと触るだけね。と言う話になり、



案の定、がっつり。

ぴっころだけでは飽き足らず、ぶよ(初段)やらサンシャインパワー(二段)やらを食い散らかすようにマシンガントライ。

前腕はパンパンになり、腹筋がほんのりヨレたところで、長い長いアップが終了。
やってしまった感は否めないが、楽しかったので良し。
どれも良い課題だったし、ムーブはあらかた解決したので、また今度トライしたいな。

アップ(?)も終わり、若干重い身体を引きずり、お目当てのすずめばち(二段)へ。

フクベの看板岩の一つであるオープンブックにあるこの課題は、フクベ行きが決まって、岩場の下調べをした時から、是非トライしたいと思っていたライン。

話を聞くと、F川さんもすずめばち狙いとのことで、一緒にトライ。

アンダーホールドでSDスタートなのですが、全く身体が上がらず、これはもしや離陸できないパターンかとかなり焦る。
が、他のボルダラさんの、足を大きく開くムーブをパクった参考にしたら、すんなり離陸できて一安心。

初手、二手目と左手を進め、次の右手とりがおそらく核心。
周りの皆さんは、足を大きく広げて右足をキョン気味に取りに行くムーブだったのですが、私は足使いが下手なのか、関節が硬いのか、クライミングセンスが無いのか、日頃の行いが悪いのか、何れにせよ、どーにもこーにもしっくりこない。
結局、左足一本でフラッキングのままランジするムーブで解決。

リップ取りも確認し、とりあえずバラしは完了、下から繋げトライ。

が、繋げると、三手目のランジがイマイチ安定しない。
なんとかならないかと岩を眺めていると、ちょうど良さそうなところにサイドポッケがあり、これを中継できないかと閃く。
試しにやってみると、かなり安定感が増して良い感じ。

俄然完登の香りがしてきたが、ちょうどお昼時で気温が高く、岩のコンディションが悪かったため、ともえのトライをしばし見学。

暫しのんびりし、気温も下がってきたので、いよいよ繋げトライ。2、3回目のトライでリップ取りまで繋がったものの、力尽きてマントル返せず。

少しレストしてもう一度トライ。
かなり安定してリップ取りまで行けた。

やった、登れた!
と、思った途端、自分の身体がマットに転がっていた。リップをマッチする際、見事にヒールが抜けてしまったのだ。

これには相当ヘコんだ。トライ中に気を緩めた己はなんとアホなのかと。

そしてとうとう、二度とリップまでは繋がらなかった。

ま、明日頑張ろうと気持ちを切り替え、シンバル(三段)とシンバ(三段)をちょこっとお触りして、(どちらも素晴らしい課題だったので、次回は本腰入れてトライしたい)Y田さん&ともえがトライしていたバックドロップ(1級)に合流。

本当にこれ1級?という難しさで、特に見所もなく見事にド敗退。

初日のクライミングはここまで。
お風呂に入って、F川さんオススメの焼肉屋へ。
これがめちゃウマ。
塩タン、塩ロース、ハツサシ、どれも絶品。

この肉を食べにまたフクベに来よう。その時は、ついでに岩登りでもしようかしら。焼肉屋から岩場、近いしね。



2日目、テントを撤収していざ出発。
これまた有名なKIWA(1級)という課題がある岩で、かるーくアップしますか、ちょっと触るだけね。と言う話になり、 


案の定(以下略)

まずはKIWAにトライしたが、すずめばちを登るにあたって一番大切な左手小指の皮を剥いてしまい、これ以上皮の無駄遣いは出来ないと断念。その横のタケコプター(初段)にトライ。
ホールドが欠けたらしく、初登ムーブは難しくなっているとのことで、F川さんとそのご友人のSさん、Jさんとムーブを探る。

結局、右足をヒールトゥで固めるムーブに落ち着いたのだが、ヒールトゥの感覚が10回やると10回とも違うというなんとも気持ち悪い感じで、全く安定しない。
出来たり出来なかったり、出来てもその先で落ちたりを繰り返す。
これ以上の深追いは危険と判断し、結局こちらも断念。
いざ、F川さんとハチ退治へ。

宿題の二文字のプレッシャーを若干感じつつ、最初から繋げトライ。
核心の体制に入ったところで、足が切れてしまった。
ただ、身体はフレッシュなようで、昨日より左手の感覚は良く、もう一トライしようと思った時、視界の隅に赤いものが見えた。


左手小指様がパックリご開帳されていらっしゃる…

とりあえず止血してテーピングを巻いたが、左手小指の感覚がなくなってしまい、その後は結局一度も核心が解決できないまま敢え無く終了。
 

まあいろいろ書きましたが端的に言って実力不足。頑張って鍛え直します。


F川さんもあまり調子よくなかったようでとうとう繋げることはできず、二人して哀愁漂わせながらズコズコと退散し、Y田さん&ともえと合流。

暫し二人のトライを観戦したのち、ツアーの締めとして下流エリアのマッスル岩に移動。

傾斜もかなり強くカッコ良い岩なのだが、何故か身体がエネルギー切れでトライする気になれず、唯々ボーッとしておりました。

トライ数&口数があまりに少ないものだから、真横に立っているF川さんに、「あれ、澤井さんがいない!」などと言われてしまう始末。

でも、他人のトライを眺める時間も好きなので、のんびり楽しく観戦。


F川さんの夏の日(初段+)の完登を見届け、17時ごろ撤収。帰路に着きました。

下道と高速の一部がF川さんで残りは私という、行きと同じ役割分担で、6時間かけて無事帰宅。



昨年11月の九州以来となる外岩は、本当に楽しかった。


岩と向き合う時間だけじゃなくて。 

岩場に向かうワクワク感も、美味しい空気も、山の中でのんびりする気持ち良さも、自然と出てくるガンバの声も、かけてもらえるガンバの声も、高難易度課題への憧れも、強いクライマーへの尊敬の念とジェラシーも、ボロボロになった指の痛みも、目標を達成できなかった悔しさも、登った後に飲むお酒も、次の岩の予定を立てる時間も。

良いことも悪いことも、全てを含めて外岩で、その全てが楽しかった。


フクベのシーズンと自分の予定を考えると、次にここに来れるのは秋かな。
それまでしっかりトレーニングして、今度こそは必ず成果を出したい。 


さて、秋に向けてどんなトレーニングをしようか。
そんなことを想う時間もまた、至福の時なのです。
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